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IFシリーズ黒執事 第1話「(タイトル未定※誰か付けてください)・前編」
始まりは、とある貴族の子供の誘拐事件(アニメ2期本編第4話オマージュ)。
子供が攫われた現場がイーストエンドのスラム街だったことから、当初は、身代金を狙いのごろつきが起こした単純な事件と思われた。ところが、被害者の貴族が金で解決するならばと身代金を用意したにも関わらず、何故か犯人も子供取引場所に現れず、行方不明になってしまったのだという。
警察(ヤード)への報告を怠ったことが原因でもあるのでいまさら表立って協力を仰げない。嘆いた被害者貴族を哀れに思ったとある大物貴族が女王に進言したことにより、シエルの元に事件が持ち込まれることになった。
誘拐された子供を探し出すようにと女王から命令を下されたシエルは、誘拐犯の一味を追って調査を進める内に(多分いつもどおり劉や葬儀屋から情報を得て)、イーストエンドで貧しい子供達が次々と行方不明になっている事実を突き止める。どれも身寄りのない子供達ばかりなので、最初はいなくなったことすら誰も気付かなかったのだが、例の貴族の子息の誘拐事件後、その人数が急激に増えたために明らかになった。
シエルとセバスチャンは例によって力づくで周囲の人身売買組織を洗い出し、イーストエンドの孤児達が闇オークションにかけられていたことを知る。
消えた孤児達がもっとも多く買われていったのは、とある場末の娼館だった。未成年の子供を働かせていることから明らかに違法な娼館(確か当時のイギリスには18歳以上にならないと働かせちゃ駄目な法律があったような・・・うろ覚えなのでまちがってたらすみません)だが、オーナーが誘拐に関わっているという確証はない。ただ単に安く売り出されていた「商品」を闇取引で購入しただけという可能性もある。
しかし、本当にただのうらぶれた娼館にしては、闇オークションで子供を競り落とす回数が多い。また、一見粗末な内装だが、不釣合いに高価な丁度が隠すように置かれていたり、通常業務とは異なる財源、即ちパトロンとなる貴族の存在が見受けられた。
また、セバスチャンは悪魔の超感覚によって、粗末な家屋の地下に隠し部屋と、隠し通路があることを見抜く。
シエルは周囲の立地条件などから場末の娼館の隠し通路の先にある建物を突き止める。そこは、無許可で運営される貴族向けの隠れ高級娼館だった(そんなもんが本当にあったのかどうか以下略)。
セバスチャンとシエルは、この二つの娼館が何らかの形で事件に関わっていると推測するが、決定打が見つからない。そこで、シエルは犯人達を罠にかけるため、自ら浮浪児に扮し、娼館(粗末な方)の周辺で、子供を攫う連中が現れるのを待つことにする(意外と身体を張ってお仕事する坊ちゃんが好きです)
一方、セバスチャンは高級娼館のオーナーに取り入り、サーカス編と同じよう感じで出来る男をアピールして体よく自分を雇わせることに成功。客となる貴族を娼婦の元へ案内するまでの接待係(そんなものあるか知りませんが)として潜入し、誘拐された子息や、事件に繋がるものがないか調査を開始する。
いつもどおりの楽な任務と思われたが、セバスチャンは一度完璧に掃除したはずの高級娼館の天井に蜘蛛の巣が張っていることに気付き、僅かに眉を吊り上げる。
そこへ外に出ていたオーナーが帰宅。自分の執事だと意って、とある謎めいた黒服の男を紹介される。
クロードと名乗った男の眼鏡の奥に光る金色の双眸を目にして、「これは少し厄介な事になってきましたね」とモノローグで呟くセバスチャン。
一方のシエル。
偵察のため娼館の隣にある酒場で雑用係として働き始めたが、根が坊ちゃんな坊ちゃんに労働なんてこなせるはずもなく、初日から早速ミスを連発(生活能力ない坊ちゃん可愛い)
ぐったりしていたシエルを助けたのは、同じ酒場で下働きをしている少年ジムだった。 以降、ボサボサ頭の野良犬のような風体をしたスラムではどこでも見かけるような少年であるジムは、人懐こい性格なのか、何かとシエルのことを気にかけ、度々失敗をフォローしてくれるようになる。
シエルは正体を隠すためにルカという偽名を名乗っていたのだが、それが偶々ジム少年の死んだ弟と同じ名前だったらしい。更に、ジムが自分よりも前から酒場で働いていたと聞いたシエルは、こいつは使えそうだ、と直感し、隣の娼館に出入りしている人間について探りを入れる。
「あの娼館に、何度も出入りする人間や、怪しい者を見かけなかったか」
油切れの悪いフィッシュ&チップスをいやいや頬張りつつ、そうジムに尋ねたシエル。
(直前に、「まずいまずい」と文句を言うシエルの口に「クソぜーたくな奴!!食べないといつまでもガキのまんまだからね」と笑って新聞紙にくるんであった自分の分をえいやっと突っ込むジム少年とか、そんな可愛いやり取りがあったんだと思う)
ジムは、同じ人間かどうかは分からないが、服装の割りにやたらといい靴を履いている男が時々現れると言う。
「あれって、もしかしたらイイトコの奴がオシノビで来てるんじゃないかなぁ。あそこ、ババアだけじゃなくて、俺らみたいなガキもいるし。クソ趣味の悪いお貴族さまがさぁ、あの中の誰かに入れ込んじゃってんじゃないの?」
その話を詳しく聞かせて欲しいと身を乗り出すシエルに対し、何故そんなことを知りたがるのかと逆に問い返すジム。
「別に、貴族なんてあんな連中、どうだっていいでしょ。俺らにはどうせ関係ないんだから」
「それとも君には・・・・・何か関係があるの?だったら俺も知りたいなぁ」
「教えてよ。君の目的は、何?」
フィーバーだんなさ・・・ジム少年。耳ぺろぺろの代わりにシエルの口の端に付いたフィッシュ&チップスの食べカスぺろぺろすればいいと思う(※真顔)凄いおにいは凄い何でも出来るんだよ!!
予想外の鋭さを見せたジムにたじろぎつつ、シエルはとっさに「自分はこんな生活が嫌だから何とか貴族に取り入りたい。だからあの娼館に貴族が出入りしているという噂が本当か確かめたかった」という言い訳をでっち上げる。サーカス編での演技力を持ってすればきっと訳はない。
ひとまずは納得したらしいが、「ふーん」と不満そうにしているジム。何とか疑いを晴らそうとしてシエルが「お前は今の生活に満足してるのか?」と尋ねると、ジムは曖昧な笑みを浮かべて答える。
「まぁね。思い通りにならなくて、クソいらつくことばっかりだけどさ。今は、一人じゃないから」
どこか自分を同じような孤独の陰を背負った少年だと思っていただけに、シエルはその台詞をいぶかしく思う。
しかし、詳しく追求される前に「なーに難しい顔してんだよ!!クソ笑えるんだけど!」とジムにほっぺたをむにぃっとされてしまい、有耶無耶に。ぼっちゃんのほっぺはさぞやーらかいだろうな・・・・
しかし、その時、シエルの顔を掴んで無理やりあさっての方向に固定したジム少年のミルキーアクアマリンを宿した瞳には、隣の娼館に顔を隠して入る一人の男の姿が映し出されていた。
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まだ続きます。